Elvis Costello--She / Charles Aznavour--She
Elvis Costello -- She
May be the face I can't forget
The trace of pleasure or regret
May be my treasure or the price I have to pay
She
May be the song that summer sings
May be the chill that autumn brings
May be a hundred different things
Within the measure of a day
She
May be the beauty or the beast
May be the famine or the feast
May turn each day into a heaven or a hell
She may be the mirror of my dreams
The smile reflected in a stream
She may not be what she may seem
Inside her shell
She
Who always seems so happy in a crowd
Whose eyes can be so private and so proud
No one's allowed to see them when they cry
She
May be the love that cannot hope to last
May come to me from shadows of the past
That I'll remember till the day I die
She
May be the reason I survive
The why and wherefore I'm alive
The one I'll care for through the rough in ready years
Me
I'll take her laughter and her tears
And make them all my souvenirs
For where she goes I've got to be
The meaning of my life is
She
She, oh she
【ナレーション】
(※「ノッティングヒルの恋人」の脚本を担当していた音楽に詳しいリチャード・カーティスさんのアイデアに基づき、プロデュースを担当していたダンカン・ケンワーシーさんは、エルヴィス・コステロさんに主題歌「She」のカバーボーカルをオファーした。)
(エルヴィス・)コステロは、ワールドツアー中にもかかわらず、どうしても演りたいと言う。
スケジュールを調整して、ようやくレコーディングの時間が確保された。
【トレヴァー・ジョーンズさん/「ノッティングヒルの恋人」の音楽を担当】
短時間で録音をしなくてはならなかった。
コステロは、1時間後にはアメリカ行きの飛行機に乗る予定になっていた。
だから、空港に行く途中でスタジオに立ち寄って、レコーディングをしたんだ。
僕らはスタジオでマイクをセッティングして、彼の到着を待ち構えていた。
スタジオにやってきたコステロは、レコーディングを前にして、この曲をどう解釈して歌うべきか、信頼できる別のアーティストからの助言を必要としていた。
そして、それが彼の父親だったんだ。
【ナレーション】
プロのボーカリストとして活躍していたコステロの父、ロス・マクマナス。
実は、彼のレパートリーの一つが「She」だった。
【トレヴァー・ジョーンズさん】
コステロの父が「She」を歌っていたなんて、知らなかった。
二人は30分ほど電話で話していたが、僕らはそばでそれを聞きながら待つしかなかった。
まるで、父親と息子が車のエンジンの組み立て方を話し合っているみたいだった。
そんな風に、この曲の歌詞のフレージングをどうするか、二人で話していたんだ。
コステロが父親の解釈をとても大事にして、まじめに聞いていたのが、見ていておもしろかった。
コステロは(レコーディングに)真摯に取り組んだ。
細部まで注意を払い、一音の狂いなく、歌詞が最高に美しく流れるように、気持ちを込めて歌い上げた。
それで、あの、時代を超えたすばらしいカバーが完成したんだ。
(中略)
コステロは、自分の解釈と表現方法で、あの曲を歌った。
その点で、アズナヴールのオリジナルとは違うが、曲に込められた気持ちは全く同じだと思う。
【ハーバート・クレッツマーさん/「She」の作詞者】
コステロにはとても感謝している。
おかげで、あの曲を新しい世代に聴いてもらえたし、新しい生命を与えてもらった。
商業的にも成功した。
あれは(本当の「She」とは)違うと言ったり、二つを比較したりしたら、私は余程しみったれた人間だということになる。
【シャルル・アズナヴールさん/オリジナルの「She」の作曲家・歌手】
私の曲は時代を超えたものだ。
今の若者は、私が60年前に書いた曲を再発見してくれている。
60年前の曲で、今でも残っている曲がどれだけあるかい?
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Charles Aznavour(シャルル・アズナヴール) -- She
@ 坂本龍一さんが、以前何かのメディアで、「音楽の技術的なモノは、モーツァルトやベートーヴェンの時代で既に打ち止めになっており、その後の音楽は『焼き直し』である」旨仰っていた。
この考えに則れば、所謂ポップスは、全て「カバー」であり、エルヴィス・コステロさんが「She」に施したような独自の解釈が施されて然るべきだ。
しかし、実際はそうではなく、だから、年々衰退し、マーケットをシュリンクさせているのではないか。
感動とは、他者の日常から窺えた希望だ。
だから、矢野顕子さんは、非日常の言葉が含まれている歌を歌わない、カバーしないに違いない。
ポップスに限らず、衰退している、マーケットがシュリンクしているコンテンツ、カテゴリーの特徴は感動に乏しいことだが、それは、創造者が独自の解釈を怠り、既出の他者の日常を焼き直していることが大きいのではないか。
SHE
She maybe the face I can’t forget
愛しいヒト、僕は彼女を忘れられないだろうな
The trace of pleasure or regret
歓び、ひょっとしたら後悔として僕の心に刻まれるのかな
Maybe my treasure or the price I have to pay
僕の宝物、それとも、大きな犠牲を払わなきゃいけないヒトなのかな
She maybe the song that summer sings
彼女は夏が奏でる歌のように素敵なんだ
Maybe the chill that autumn brings
でも、秋のもたらす冷たさのように僕を不安にさせる
Maybe a hundred different things
ホント、いつも違う表情をみせてくれるんだ
Within the measure of a day
たった一日って日のなかでも、僕を喜ばせたり凹ませたりする
She maybe the beauty or the beast
彼女は、女神でも悪女でもあるんだ
Maybe the phantom or the feast
もしかしたら、幻? それとも ごちそう?
May turn each day into a heaven or a hell
彼女次第で、毎日が天国にも地獄にもなるんだよ
She maybe the mirror of my dreams
彼女は僕の理想のヒト、そのもの
The smile reflected in a stream
みんなにふりまいてるその素敵な笑顔
She may not be what she may seem inside her shell
でも、ひょっとして、心の底は隠したままなのかな
She who always seems so happy in her proud
彼女はいつも気品に溢れ幸せそうなんだ
Who’s eyes can be so prouder than so proud
その瞳は誰もが吸い込まれそうなくらい輝いていて
No one’s allowed to see them when they cry
彼女が涙を流してるトコなんか、誰も見ちゃいけないような気持ちになる
She maybe the love that cannot hold to last
彼女は、愛するってことを躊躇してるのかな
May comes a need from shadows of the past
過去の想い出がいつも彼女をしばりつけてるみたいだ
That I remember till the day I die
そのことだって、僕は一生受け止めてくんだよ
She maybe the reason I survive
彼女は僕が生きている証なんだ
The why and when for I'm alive
僕がいるのは、彼女がいるからなんだ
The once I care for through the rough in many years
これから先、どんな困難があろうとも守り続けていくよ
Me, I'll take her laughter and her tears
僕は、彼女の喜びも悲しみもすべて受け止めていくよ
And make them all my souvenirs
そいつらをすべて僕の想い出にしていくんだ
For where she goes I've got to be
僕は彼女にふさわしい男になるんだ
The meaning of my life is She, She, She
だって彼女は僕の生きている証だから、そうなんだよ、彼女こそが
Ohh, She
愛しいヒト
@ 17/01/2012_ 17:23